なぜバイクはうるさいのか
かつてバイクに対して持たれていた悪いイメージの一つに「うるさい」ということがあります。
80~90年台に全国で大量発生した暴走族などは、競い合うようにエンジン音が大きくなるようなカスタマイズをしていたものです。
現在では排ガス規制とともにかなり厳しい騒音規制がかけられるようになっているので、新車として販売されている車種はかなりの静音設計となっています。
公道などでたまに見かけるエンジン音がやたらとうるさいバイクというのはほとんどが旧車で、現在ではメーカーで販売中止になっているものです。
そもそもとしてバイクの騒音の原因はマフラー部分からの排気音です。
エンジンを吹かしたときに「ブォンブォン!」といった独特の音がするものですが、マフラー部分を純正品から交換をすることでわざと音を大きくすることができます。
バイクマニアの中にはこの排気音にこだわりを持っている人が多く、自分の好みの音を出すためにわざわざ他社製のマフラーを購入し自分でカスタマイズをするということもよくあります。
そうした音のカスタマイズは乗っている本人にとっては満足のいくものなのかもしれませんが、バイクに詳しくない人や興味のない人にとっては純正品のバイクとは全く異なる音として聞こえてしまうのでそれが「うるさい」と感じる原因になってきます。
ひどい場合にはあえてマフラーから消音パイプを取り去ったり、音が大きくなるようにマフラーを部分的に破損させたりすることもありますが、そうした方法は騒音が著しく増えるだけでなくエンジン性能そのものも損なうことになってしまう非常に迷惑なカスタマイズです。
バイク音が好きなライダーの気持ち
周囲の人にとって迷惑に感じるような騒音のバイクなのだから、乗っている本人にとっても当然その騒音は響いています。
なぜわざわざそうしたやかましいカスタマイズをするかというと、その理由は大きく「バイクの音が好き」ということと「目立ちたい」という2つが挙げられます。
バイクを趣味にしている人というのは、バイクという機械そのものが好きということが多いので音を自分好みにしてより強く聴けるようにしたいと考えることが多いようです。
同時にそんな音を周囲に聞かせたいという気持ちが出てくるようで、それが周囲への騒音になっているというケースが散見されます。
マナーは守ります
バイクが好きな人間の一人として、ゴリゴリのマフラーカスタマイズをしているバイクに乗っている人を見ると、気持ちが少しだけ分かる分なんとなく生暖かい気持ちになってしまいます。
バイクの楽しみ方はそれぞれだとは思うのですが、特に音というのは聞く人が拒否することができないものであるためかなり気を使ってマナーを守るようにしたいところです。