ロードキルとは何か
バイクに乗りながら見られる美しい景色は、ツーリングの楽しみの1つです。
特に山間部は絶景スポットが多く、ツーリングのルートとしてよく用いられるのですが、動物に遭遇する可能性があるという難点も存在します。
バイクに乗る場合、小型の動物との衝突事故を完全に避けるのはなかなか難しいのが実情ですが、山間部をツーリングする場合は鹿などの大きな動物と衝突することも起こりかねません。
動物の侵入を防ぐ対策がされているはずの高速道路であっても、動物が轢かれる交通事故が相当に多く起きているので、山間部の一般道を走る場合はより注意する必要があります。
動物注意の道路標識があるところは野生動物が出没する可能性がさらに高まるので、細心の注意を払わないといけません。
バイクや自動車などに動物が轢かれ死亡した場合にはロードキルという言葉が使われますが、こちらの言葉の正確な意味は、人間が使用する道路で野生の動物が死亡するというものです。
そのためロードキルの原因が必ずしもバイクや自動車などの乗り物とは限らず、道路の脇の排水溝に転落して死亡するなど、乗り物と関係ない事例もロードキルに含まれます。
もっとも、バイクや自動車と衝突する野生動物は珍しくはないので、バイクでツーリングに出かけるのであればできる限り気をつけたいところです。
鹿が飛び出してくるも間一髪で避けられた場合や、避けられなかった場合の対応
鹿などの動物と接触しそうになったとしても、間一髪のところで避けられお互いの被害が何もない場合、特に対処する必要はありません。
しかし、接触してしまった場合は被害の大小に関わらず、必ず報告を行わないといけません。
交通事故という言葉からは、他のバイクや自動車、ガードレールや壁、通行人の方と接触することがイメージされるかもしれませんが、動物との接触も交通事故の一種です。
そのため、鹿などと軽くぶつかった程度でお互いに大きな被害がなかったとしても、何もしなければ報告義務違反になります。
事故によりバイクが故障したなどの理由で任意保険の補償を受ける場合、事故証明が必須なので、やはり警察に連絡しないといけません。
鹿などの動物を轢いて死なせてしまった場合も同様に警察に連絡する必要がありますが、それに加えて動物への対処も必要になります。
鹿のような大型の動物の場合、そのまま放置すると道路の通行に多大な悪影響を与えかねません。
そのため、後続の邪魔にならないように鹿などの死体を路肩に移動させる必要がありますが、野生動物は様々な菌を持っている可能性が高いので、直接手で触れないようにしましょう。
また、事故を起こしてしまい鹿などの動物が怪我をしている場合、その動物を保護しなければいけません。
もっとも、鹿などの大型の動物の場合、保護のために専門家の元に連れて行くことは不可能に近いので、獣医師などの専門家に連絡して適切な指示を仰ぐ必要があります。